しわ・ニキビ・髪は、人の試験で、光を当てた人のほうが、光を当てなかった人や偽の装置を使った人よりよい結果になりました[Wunsch 2014][Kwon 2013][Liu 2019]。偽の装置は、本物と見分けがつかないように作った、比較のための装置です。光老化(紫外線を浴び続けて進む肌の老化)については、紫外線の前に赤色光を当てておくと、マウスでは肌の傷みが軽くなりました[Cho 2024]。人でも、日焼けの赤みが減った報告があります[Avci 2013]。

この記事に出てくる強さ・量・時間などの照射条件は試験のもので、機器の使い方の目安ではありません。

4つの目的で分かっていることは、次の表のとおりです。本文の nm(ナノメートル)は、光の色を表す波長の単位です。

目的比べた相手どうなったか
しわ光を当てなかった人写真でしわがよくなったと判定された人が、赤色光を当てた57名では40名、当てなかった23名では1名だった[Wunsch 2014]
ニキビ偽の装置を使った人光を当てた人で、12週の時点に、始める前より炎症のあるニキビが77%、炎症のないニキビが54%減った(青と赤を組み合わせた光)[Kwon 2013]
髪偽の装置を使った人毛髪密度が高くなった(弱いレーザー)[Liu 2019]
光老化紫外線だけを当てたマウス皮膚の傷みが軽かった。人では日焼けの赤みが減った報告がある[Cho 2024][Avci 2013]

人で比べた試験でしわがよくなった

顔を含めて全身に光を当てるランプの試験では、赤色光のランプ(611〜650 nm)で週2回・計30回光を当てた57名のうち、40名が写真でしわがよくなったと判定されました。光を当てなかった23名では、よくなったと判定されたのは1名で、17名が悪くなったと判定されました。判定したのは3人の医師で、どちらが先の写真かを知らされずに、始める前と30回のあとの写真を見比べました[Wunsch 2014]。

ニキビは青と赤の光で減った

軽〜中等度のニキビがある35名の試験では、青(420 nm)と赤(660 nm)の光を出す家庭用の装置を使った人で、ニキビが減りました。使い始める前と比べて、12週の時点で、炎症のあるニキビ(赤く腫れたもの)が77%、炎症のないニキビ(白ニキビ・黒ニキビ)が54%減っています。偽の装置を使った人では、偶然のばらつきと区別できる変化は出ませんでした[Kwon 2013]。

青と赤を組み合わせた光の試験で、赤色光だけの結果ではありません。

髪は弱いレーザーで毛髪密度が高くなった

男性型・女性型の薄毛の成人を対象にした11件の試験をまとめると、弱いレーザー(低出力レーザー)を当てた人は、偽の装置を使った人より毛髪密度が高くなりました[Liu 2019]。11件を一覧にした別の論文によると、使ったのは 630〜808 nm の光を出すレーザーです[Son 2025]。

光老化は紫外線の前に当てると傷みが軽かった

肌の老化には、年齢とともに進むものと、紫外線を浴び続けて進むものがあります。後のほうが光老化で、しわができ、弾力が落ち、しみ(色素の沈着)が増え、皮膚が厚くなります[Cho 2024]。

マウスの実験では、紫外線を浴びせる前に、赤色光(630 nm)を当てておきました。すると、紫外線だけのマウスより皮膚の傷み(表皮が厚くなる、炎症に関わる細胞が増える)が軽く、何もしなかったマウスに近い状態でした。

人では、健康な3名に 660 nm の LED を紫外線の前に当て、日焼け止めの SPF を決める方法に似た方法で調べると、日焼けの赤みが減った、と皮膚の論文が紹介しています。紫外線の前に光を当てて、しわやしみができるのを防げるかを人で確かめた試験は、この記事で扱った論文の中にはありません[Avci 2013]。


参考文献